日常に、ナチュラルなbossaを。

瀬戸内住みのフォトグラファー・アートディレクターがつづる瀬戸内ノスタルジー探しと旅とクリエイティブブログ。

優しいフィルム写真

カメラを始めた原点はフィルム写真

ちゃんと写真を本格的に撮ろうと考え始めたのが約5・6年前。そのきっかけは父からもらった一台のフィルムカメラ。それは懐かしいフォルムとコンパクトデジタルカメラとは違う重さのあるOLYMPUS社のOM-1。でもこのカメラ、マニュアル撮影をしたことがない私にとって未知の領域でした。何が未知かというと・・・まず、慣れないのでフィルムが上手にセットできない。それにマニュアル撮影とは言ってもシャッタースピード・露出・絞り以外にピントもレンズを回しながら合わせるマニュアル中のマニュアル!ピントなんてボヤァ〜とした焦点がクッキリ見えてきたなと思うところに右に左にとレンズを回しながら合わせるんですよ。しかもそのピント調整もクッキリ見えているわけじゃないから「あ。これピント合ってないかも?」って不安になることもしばしば。それまで写ルンですやある程度自動になったフィルムカメラしか使ったことがない者からすると何とまぁ難しいカメラなのか。一時、ブームが起きていたトイカメラHOLGAのように気軽に撮影できない。どうにか未知の領域OM-1の手綱をつかみたい!いや、つかむどころか、じゃじゃ馬を乗りこなすぞ!!っと野望を叶えようと鼻息を荒くしてこの日からあらゆるものを撮影しまくりました。

 

 

 

 

失敗続きのフィルム撮影

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フィルムを何本か撮影し、現像からかえってきた写真を見ると上↑のような真っ黒でピントも全く合っていない写真がたくさんありました。これも何撮っているか全く分からないですね。きっとどこかの待合室だと思います。おそらく人だろうと思われる影がいて、腰かけているようなシルエットなので待合室と予測できるくらいです。この時の写真はフィルム1本(24枚撮り)につき5枚ほどピントが合っていない、もしくは明るさが足りず薄暗い写真が撮れたフィルムが2本。フィルムの巻き上げを失敗し感光して全く写っていないフィルムが1本。フィルムの巻き上げを失敗したが途中までは現像できるものが1本。と、高確率で失敗していました。正直、難しすぎてフィルムを断念しようかと思っていました。フィルムや現像などフィルムカメラはコストがかかりますからね

 

ひょんなことからフィルム写真の色合いと出会う

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沖縄を旅行した時のこと。最後まで撮りきって「さぁ、次のフィルムの変えよう」と思った時、またフィルムの巻き上げ失敗。カメラからグシャ、ガキッと嫌な音がする。また今回も全部のフィルムが失敗に終わるのか。と半ば諦めつつ巻き上げし、なんとか現像できそうだったのでお願いをしました。(もし巻き上げを失敗した時はカメラ屋さんに素直に失敗したと伝えた方がいいですよ~)何日かすると他の沖縄写真とともに現像されたフィルムが手元に届きました。早速、巻き上げを失敗したフィルムを見てみると「!?そこには沖縄で見たあのクリアブルーの空や海が見たままの色合いで映っている!優しいあの色合いが再現されている!」と感動。↑上の写真が実際の写真です。巻き上げを失敗しているので次のフィルムが写り込んでいますが、色合いは自分の中で大好きな色になっていて雷落ちたくらい衝撃的でした。この1枚の出会いからフィルム写真の色合いが大好きになり、フィルム写真を撮影したいと考えるようになりました。オールドレンズなのもあって、ゆるいピントも気に入っています。

 

フィルム写真のあたたかさ

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そしてもう1つ。フィルムとデジタルの大きな違いは写真自体に「温かみ」があること。ただ、ただ「花を撮影しただけ」なのに、花が持つ温かな空気感がフィルムだと写る。デジタルだと高性能すぎてこんな風に撮るのは難しいところ。

フィルムは他にも現像まで撮影した画像が見られないとか、紙にプリントアウトするのが楽しみだとか、楽しいことがたくさんありますが、これはまたいつか。

 

デジタルとフィルムをうまく使って

 

フィルムの良さの断片だけ語りましたが、結局のところ日常ではデジタル撮影が大部分を占めます。やっぱりその場で確認できて、撮り直せて、現像はパソコンでできる。そしたらコスト面で考えると断然デジタルがいいし、シャッターきるのにデジタルだとお金がかからない感覚ですからね。だからフィルム撮影するときは1枚1枚丁寧にシャッターをきれる旅行時やふとした日常写真を撮影する時に絞っています。それは優しい色合い、温かみのある写真で手元に残しておきたいからです。

 

さぁ、明日も写真を撮ろう。

明日はどんな写真が撮影できるかな。

 

 

 

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